リズムは縦軸、ピッチ(音程)は横軸で表すことが出来ます。
現代音楽、ポップスにおいて、歌や楽器の全ては、楽曲の決められたbpmによって作られる4ビート・8ビート・16ビートなどの「縦軸=リズムのグリッド」を意識して、各パートが演奏しています。
ボーカルは、縦軸と横軸のクロスしたポイントをイメージして、メロディの一語一語を的確な場所へ狙い、置けるようにしましょう。
(4ビート・8ビート・16ビートが分からない人は、講師などにリズムの感じ方や理解をさせてもらい、普段から音楽を聴いたら、大小の様々なリズムを感じて、リズムを取るクセを作りましょう。)
そして、ボーカリストは、「歌いながら正確なリズムをとる」というところまで、スキルを上げなければいけません。
この「歌いながら」というのが、リズム感の弱い人にとって、次の壁となります。
声の出どころが強拍だと勘違いさせられたり、歌や賑やかな楽器に連られたりしやすいのです。
さらに、歌唱時には動きも加わり、心拍数が上がりると、リズムやピッチが乱れやすくなります。
ボーカルは、走りながら細やかなリズムやピッチ、ニュアンスなどをキープする様なものです。
走りながら歌詞を紡ぎ、思いを込め、リズムをとり、ピッチをとり、望みの声やフィーリング、アクションを安定させる。
プロボーカリストってこんなに大変なんです。
歩きながら、走りながら歌える機会があれば歌ってみて下さい。
そして、最後に一番大事な、気持ちのアドバイスを
「リズムは逃げません」
リズムの苦手な人の多くは、自身が、慌てたり、焦ったりすることで、リズムの強拍が見えなくなったり、あなた自身が聞こえなくしてしまっていることも多いのです。
リズムが、あなたのことを放っていくわけではないのですよ。
気持ちを落ち着かせ、耳や体感できるリズムの振動にも耳を傾け、クールに捌きましょう。
たとえ、見失いそうになっても、落ち着いて。
いつでもすぐそこにリズムはありますよ。
リズムは決して逃げません。