最近、プロの漫画家さんと話すこと機会があり、「漫画家とアニメーターとの違い」についての話になったのですが、
大まかに言えば、漫画家さんは、そこに大きなメッセージがあり、作品を作る者。
アニメーターは、描く事が好きで、絵を描きたくて描きたくて仕方が無いという人で、
様々な漫画家の要望やメッセージを読み取り、描けるスキルを持ち合わせ、
その漫画のキャラクターを、一日中でも好きで描いていられるような人材だ、と話されていたのが印象的でした。
ふと音楽。
ボーカリストにも置き換えてみたんですが、やはり同じだなと思ったわけです。
自分のメッセージがあるシンガーソングライターは、例えるなら漫画家。
作曲や作詞という、自分のメッセージを持たないシンガーは、例えればアニメーター。
どちらが良くてどちらが悪いという事ではないのですが、両者は、プロデュース側から求められるものが違ってくるという事が理解できるといいですね。
シンガーソングライターは、自分の言葉とメロディという、自分だけの強いメッセージを持っています。
ですから、作品の良さで魅了する事も出来ますし、歌唱力は自分の作品やメッセージにハマれば良い訳です。
かなりの極論ですが。
シンガーはどうでしょうか?
自分の言葉やメロディを持たない分、誰かのメッセージ、作品やプロデュースが必要となります。
では、どうすれば自分に作品を与えてもらえたり、プロデュースしてもらえるか考えてみて下さい。
作者の狙いを汲み取って引き出し、その望みを満足させるだけの歌唱力が必要となりますよね。
今のあなたは、どちら側として外からは見えているのか・・・。
これらを把握すると、良いヒントになります。
シンガーソングライターは自分のメッセージに驕れることなく、己の歌唱のスキルや表現も磨き、
また、シンガーは誰かのメッセージを自分が歌うことで、より良い作品に仕上げていける技術を持つことはもちろん、
できることなら自分の思いを自分だけの言葉やメロディとして紡いでいくことも出来るようになるとよいですね。