全国対応・オンラインレッスンあり

作曲がすすまない!そんな人のために(後編)

  • URLをコピーしました!

今回は、作曲が捗らない、進まないという人へのアドバイスとなる、前回のコラムの続き(後編)です。

「遊び心」をバージョンアップさせよう

前回コラムの「遊び心」に経験や理論が加わると、プロが効果を狙って意図的に使う「工夫」や「仕掛け」と呼べるものに発展します。

例えば、作曲を少し経験した人なら「英語を使わずに日本語でつくってみよう」とか、「歌詞に擬音を入れよう」とか、「歌詞やタイトルに色のワードを使おう」など、また「異性目線の詞を書いてみよう」「ギターでつくってみよう」「三拍子で書いてみよう」といった遊び心を持った事もあると思いますが、これらは「遊び心」と少しの経験からもたらされる「工夫」と言えるでしょう。
このような「工夫」は、作品の「特色・アクセント」に成り得るものであり、作品力を向上させるような効果が期待できます。

さらに、理論が加わると「全部、跳躍進行させてみよう」とか「ハーモニックマイナーを使おう」「斜進行させよう」「ゼクエンツ効果を狙おう」など、より高度な遊び心=「仕掛け」を発想することが可能となり、作品の質やインパクトをさらに押し上げる事が可能となります。

作曲がすすまない人は、まずは「遊び心」を忘れずに多くの経験を積み、さらには理論も武器にして「工夫」や「仕掛け」へと発展させましょう。

これは歌唱も同じで、歌を楽しむ気持ちを持ち、まずは日々のトレーニングで経験を積んで声を育て、「ミックスボイス」や「ビブラート」、「エッジボイス」や「ステレオボイス」「高度なメリスマ」など、様々な高度な技術や理論を備えて、どんどん歌唱パフォーマンスが押し上げられていきます。

作詞家は作詞の工夫(遊び心)のプロ。
作曲家は作曲の工夫(遊び心)のプロ。
歌手は歌唱の工夫(遊び心)のプロだといえるでしょう。

ビジネスライクに作品に挑もう ~”作る”のその先へ

最後に、創作がすすまない人にとって、最も重要なことを。

・目的をつくろう

しっかりとした目的があるほうが足取りは早く、やるべきことが見つかるものです。
・〇〇の為に作る。(誰誰のために。次のアルバムのために。次のライヴのために。聞き手を踊らせる為に。など)
・作って〇〇する。(作ってライヴする。作ってアルバムをリリースする。など)
上記の〇〇に当てはまるような、”作る”の先(目的)を持つようにしましょう。

・コンセプトをつくる

「自由に書く」とは聞こえが良いですが、自由に書くということは大海原で目的も無く何かを探すようなもので難しいものです。
前述の「遊び心」と重なる部分もありますが、実は、”縛り”を作り、ヴィジョンや狙いを絞るほうが作品のイメージが発想しやすくなり、作品に規則性、グルーヴ、特徴も生まれます。
プロでは、メーカーやクライアントからの要望や期限といった”縛り”があることも多いです。

例えば、1オクターヴ程しか出ないアイドルの曲を依頼されれば、その音域で良い曲を作らねばなりません。
一見、自由は制限されたように思いますが、これだけでも発想しやすくなります。
雪が降るような寒い時期に来夏のためのシングル候補を要求され作曲していくことも普通ですし、彼女にふられた時にも元気いっぱいのノリノリの作品を求められるときもあります。自分のプロ意識を試されているようで創作意欲をかき立てられますよね。

書けないという人は、プロになり依頼されたつもりで作品のコンセプトや条件を作り、ビジネスライクに創作に挑んでみましょう。

・期限を設定する

プロでは、例えば年間にシングル5枚とアルバム2枚のリリースをするといった契約や、いつまでに何曲作ってほしいなど、期限までに書かなければならない絶対的状況が生まれますが、アマチュアは書けなくても、たいして他に影響が無いと思うから、つい甘えてしまいがちです。

今日はどんな曲でもいいので何が何でも1曲作ると決めてみたり、また誰かの依頼に応えたり、レコーディングの予約をしたり、自主制作のリリースの予定を立てたり、我々のような関係者に毎月新曲を披露すると決めるのも効果的です。
プロの様な絶対的な期限・スケジュールを作り、書かないといけない状況にしてしまいましょう。

以上、創作に悩んでいる人は、ぜひ参考にしてみて下さいね。

作曲プランノート
・目的(〇〇の為に) :
・コンセプト(縛り) :
・期限 :

  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

プロ輩出実績多数のボイストレーニングスクール / 全国オンラインレッスンに対応します。レッスンに通ったけれど上手くならなかったなど、あなたの才能、眠らせてませんか? 一緒に理解を深めながら、楽しく歌ってスキルアップしましょう!

目次