今回のコラムは、歌が上手くなり、今よりもっと歌うことが楽しくなることをピックアップします。
「ビブラートは歌唱を変える」
歌唱技術には様々なものがありますが、歌うことが今よりもっと楽しくなり、習得してほしい技巧のひとつに「ビブラート」があります。
ビブラートの効果はギターやバイオリンなどの、ほかのリード楽器に置き換えるとわかりやすいですね。
ビブラートが無いリード楽器、ギターやバイオリンの演奏を想像してみて下さい。
すごくアマチュア臭くないですか?
ビブラートがない歌というのは、かなり素人臭いものだとわかります。
「コントロールされたクオリティの高いビブラートをつくりましょう」
カラオケボックスにもビブラートを認識して評価する機器もありますが、実際に聞き手を魅了するビブラートというのは、その使用場所などでビブラートを使い分け、随時コントロールされなければなりません。
以前にも言いましたが、ビブラートにかかわらず、カラオケの評価や採点を鵜呑みにしてはいけません。
熟練者ともなれば、ビブラートの”にわか掛け”もできるようになり、”にわか”でも、ある程度恰好がつくようになりますが、持ち歌など勝負曲はプロでもビブラートのタイプをあらかじめ練習で色々と試して、良いものを準備しておくことがほとんどです。
「上手いボーカリストは持っている技術」
ビブラートは、美空ひばりさんや岩崎宏美さん、吉田美和さん、絢香さん、ミーシャさん、玉置浩二さん、前田亘輝さん等々、実力派と呼ばれるアーティストのほとんどに備わる技術であることが分かります。
本格派と呼ばれるアーティストに比べ、歌唱技術というものを強く求められないポップアイドルという枠においても、松田聖子さんや中森明菜さんなどソロの歌手活動がメインであった80年代頃までは今よりも歌唱力が求められたことからスキルが高い人も多く、アイドルでもビブラートの技術が備わっている人が見受けられます。
逆に言えば、ビブラートはそれほど歌唱に大きな影響を与える技術だということです。
「もう一度言おう、ビブラートは歌唱、ボーカルステージをも変える」
前述通り、ビブラートは歌唱にプロっぽさをもたらす、おすすめの技巧のひとつですが、初心者には少し難しい技術です。
その優雅な印象とは裏腹に、質の高いビブラートを習得するためには、ボーカリストの基礎力に加え、喉力や体力、集中力などが必要です。
ビブラートについては前にも少しだけコラムしましたが、精度の高いビブラートを習得するコツ、ビブラートを効果的に見せるコツがあります。
怪しい教えをする者もいるので、必ず良いビブラートを理解し習得するようにしましょう。
ビブラートを使えるようになると、歌の世界、あなたの歌唱表現も一変し、さらに歌唱が楽しくなります。
とくに実際のカラオケやコンサート、ライブなど実践の場では、プロっぽい歌唱へと変貌させ、あなたの歌唱評価に大きく貢献する要素となります。
そんな技術も、ほとんどの生徒さんはマスターしてくれます。
ぜひ、精度の高い「ビブラート」を習得し、あなたの歌唱の世界を変えてください。