COLUMN

【ボーカル】【スキルアップ】

2017.4.9

「耳へ伝える力」「目へ伝える力」〜アテ振りのススメ(プロを目指す為に)

昨今はSNSでも写真や映像が大切なファクターとなり、ユーチューバーなる者まで現れているようで。
その流れはアーティストや著名人のみならず全ての業種、個人にまで、もはやSNSは義務の様な、自らの広告や周知のためのツールと化してます。
ほんとにしんどい時代になりました。
人生の限りある時間の中で、この先どれくらいスマホやPCの画面を見ていくのかと思うと、ほんと憂鬱になります。
私事でありますが、手の骨折などで暫くサイト更新も出来ず、レッスンでも未だ生徒さんにご迷惑をおかけしておりますが、
今回便利であるはずのネットから離れる事で皮肉にも自由を感じられることも多くあり、
自由は非効率であるからこそ生まれる事も多いのかななんて思わされました。

さてさて、今回はプロ志望者への大切なアドバイスを、また1つ。

聞き手の耳を満足させるための、歌唱のスキルを上げる事はもちろん必要。

ですが、あなたが歌唱してる姿がどう見えるか、どう見せるかという所も大切です。



キング・オブ・ポップこと、マイケル・ジャクソン(Michael Jackson)



とくにボイストレーニングしている頑張り屋の皆さんが考えて欲しい事は、
プロを目指すなら、あなたの歌唱はライヴやオーディションなど、
客や審査員など、第三者相手に対して聞かせる前提の歌であり、
「見せる歌」となるわけです。

皆さんの、ボイストレーニングで歌唱レベルを上げたいと頑張る気持ちは素晴らしく、
少なからず、人よりも向上心が有りプロへの意欲があるわけですから、
ぜひ見え方にも人一倍の気を使って下さい。




美・技・作曲能力の三拍子を備えた元祖歌姫、マライア・キャリー(Mariah Carey)





僕がプロ志望の生徒さんにお勧めするレッスンで、「アテ振り」というものがあります。
「アテ振り」とは、いわゆる「口パク」。
「エアーギター」ならぬ「エアーボーカル」ですね。
とくに、上手く動けないっていう人には、効果覿面のお勧めの練習なんですよ!






エアロスミス不動のフロント。存在感抜群のスティーヴン・タイラー(Steven Tyler)




プロ志望者であれば、少なくともボーカルパフォーマンスというものは覚悟しているはずで、
「言われなくても考えてるよ」なんてお思いでしょうが。
実はかっこよく、ちゃんと動けてない人がほとんどです。

レッスンやカラオケで、歌っている自分の映像を録画してみて下さい。
今は、スマホで簡単に録画出来る、良い時代となりました。
どうですか? 魅力的に見えますか?
思ったよりも、動けてないでしょ?
思ったよりも、キレもないでしょ?
ノレてないでしょ?
表情も悪いでしょ?

たいてい、自分では一生懸命に動いているつもりでもね。
実際は、全然動けてないんです。





美と技を兼ね備え、ロックもこなせるパワーシンガー。
クリスティーナ・アギレラ(Christina Aguilera)






ボーカルは歌っている事で、また他のパートは演奏している事で、
仕事をしている「つもり」になっているんです。
それで満足している。







マイクスタンドのパフォーマンスといえば、屈指のロックボーカリストとして君臨する、
デヴィッド・カヴァーデール(David Coverdale)






ですから、いっその事「口パク」で、奏者は「アテ振り」にしてしまうんです。
渡辺直美さんのビヨンセじゃないですけど、フリだけにしてしまうわけです。

そこで、自分はどんな風に動けているか、確認してみて下さい。
もちろん録画もして下さいね。
「歌う」ことや「演奏」という仕事を奪われた自分は、
「見せて伝える」という、お客さんへのサービスをしてない自分に気付けるのではないでしょうか?
「歌う」や「演奏」に甘えてませんか?







歌唱のみならず、マイクパフォーマンスも攻撃的なセバスチャン・バック(Sebathtian Bach)






「歌う事」「演奏する事」は、あたりまえの仕事。
パフォーマンス⇒「相手の目に伝える」ということは、また別なんですよ。
でも、これらの意識というのは、やはり客を相手にしない素人では芽生えにくいものです。
PVのようにデモ音源に映像が付いたのなら、音源より良いものになって伝わっていくようにして、パフォーマンスは考えてみて下さい。




もはや言わずと知れた、天才。ジミ・ヘンドリックス(Jimi Hendrix)




もちろん、見え方ばかりでは名を残すアーティスト、一流にはなりません。
くれぐれも、「耳へ伝える力」「目へ伝える力」の両方の技術を磨くことを忘れないで、
切磋琢磨して下さいね。